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Column 技術屋の解説

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2021.05.16

「第6回」身近な防錆技術についてのお話③

アドコート㈱技術部の秋山です。

第6回は錆を防ぐ技術ではありませんが、錆びない金属ということで、「金」についてお話したいと思います。

 「金」はその見た目の綺麗さや、錆びない、変色しない特性により、古くから装飾品や高価な資産として重宝されてきました。

 「金」は工業用の素材としても価値が高く、家電製品などの電子回路基板に使用されています。

 現在、世界の金の主な生産地は中国、オーストラリアなどの鉱物資源の多い国ですが、日本でも鹿児島県の菱刈金山などで金鉱石の採掘がおこなわれています。

 特に菱刈金山から採掘される金鉱石には1トンあたり30~40gの金が含まれており、世界の平均的な金鉱石の約10倍の濃度であることが有名です。

 又、世界の埋蔵量が決まっており、その価値が上昇し続けています。

「金」は銀や白金(プラチナ)と一緒に貴金属と呼ばれています。

貴金属は、定義にもよりますが、イオン化しにくい(化合物を作りにくい)性質があるために、貴な金属と呼ばれ、錆びや変色しにくい金属です。反対にイオン化しやすい金属を卑な金属と呼びます。

貴金属の中で最も錆びにくい性質をもつ「金」ですが、純金は現物資産としてのインゴット等に使われますが、装飾品ではあまりみかけません。

ではなぜ装飾品には純金が使用されないのか。

純粋な金は柔らかく、変形しやすい性質があります。金箔はその性質を利用して、金をたたいて伸ばして製造しています。

つまり指輪などで使用した場合、衝撃等で変形してしまう恐れがあることから、純粋な金は指輪などにあまり用いられません。

その代わりに金の割合を75%にした18Kが使われるのが一般的です。

ちなみに18Kという表現は金の割合を表したもので、100%を24Kとして、そこから金の割合が24分の1(約4.17%)減ると、23Kになり、さらに下がるにつれ、22K、21K…となります。

つまり18Kは金の割合が75%であることを意味します。

18Kにすることで、加工に適した硬さを持たせることが可能になり、装飾品として使用できる耐久性を得ることができます。

では、18Kなら金の割合は75%ですが、残りの成分にはどのようなものが含まれるのでしょうか。

一般的な18Kは、イエローゴールドと呼ばれる、金75%、銀15%、銅10%の割合の合金となります。

近年では装飾の為に様々な金合金が存在します。

以下はその一部です。※色味はイメージです。

金以外の25%を調製することで色味に変化を出すことができます。

銅を添加すると赤みが増し、パラジウムを添加すると白みが増します。

耐腐食性の観点から考えれば、金、白金、パラジウム、ロジウムは非常に耐腐食性が高く、ほとんどの環境で錆や変色が発生することがありません。

逆に、貴金属の中でも銀は硫黄と反応して、黒く変色することがあります。

以上、身近な防錆技術~「金」は錆びない~でした。

装飾品を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

 次回は細川の担当になります。

【秋山】

参考:住友金属鉱山株式会社HP(菱刈金山)https://www.smm.co.jp/corp_info/location/domestic/hishikari/

   外務省HP(金の産出量)https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/gold.html

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