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Column 技術屋の解説

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2013.07.10

第2回/全17回 防錆油の防錆性能は何で決まるのか?

前回は、防錆油にはどんな種類があるのかお話しましたが、
今回は、それらの防錆油はどのような試験によって防錆能力を確認しているか、
JISをみながら説明しましょう。

防錆油は、JIS K 2246「さび止め油」にその品質が定められていて、
防錆油の種類ごとに多くの品質が挙げられています。

その中で防錆性能を確認する試験方法は、湿潤試験と呼ばれる試験方法が中心になっています。

この試験方法は、蒸し風呂のような湯気の立ち込める雰囲気の中に防錆油を塗った鋼板を吊るして、
その鋼板に錆がみられるまでどれほどの時間がかかるのか調べるものです。

潤滑油形防錆油と溶剤希釈形防錆油についてみますと、ざっと表1のようになります。
何と1か月も錆の発生がみられない種類から、8日間の試験に耐えれば良いという品質のものまで、
用途の応じてかなりの幅があることが分かるでしょう。

この品質を実現するためには防錆油が塗られた厚さが重要です。
潤滑油型防錆油では防錆油の粘度によって決定されますが、当然、粘度が高いほど厚い油膜になります。

一方、溶剤希釈型防錆油では蒸発してしまう溶剤を含んでいますから、
乾燥後の膜厚が具体的に定められています。

ここで注意しておかなければならないのは、試験に使う鋼板は研磨布で研磨される点です。
研磨されることで表面は荒れますから、鋼板に付着する防錆油は鏡面のときより多くなります。

実際に防錆しようとする鉄鋼製品の表面状態によっては、
表1に示した油膜の厚さや膜厚とは違ってくるでしょう。

JISには、湿潤試験のほかにもいくつかの試験方法が定められています。

このコラムではJISについて詳しく説明するスペースがありませんから、
詳しく知るには、JISの本文をご覧いただくことをお勧めします。

日本工業標準調査会のホームページで検索すると、本文を見ることができますから、
一度、体験してみませんか。

◯JISC:日本工業標準調査会(JIS検索閲覧) 
 http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html
 つぎのJIS番号又は規格名を入力すると内容を閲覧のみできます。
 JIS K 2246「さび止め油」

表1 防錆油の防錆試験結果と油膜の厚さ

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